処女のまま五年間家畜調教されている司書の告白 ※DVD収録
告白 響子(PN)
マニア倶楽部2021年5月号の特集は、「交際欄から始まったSM愛」と題して、本誌交際欄コーナーで出会った恋人たちの手記を掲載しております。
※2015年11月号交際欄掲載
PN/KEYさん
(前略)
ご主人様との出会いは私が五年前に貴誌の交際欄に投稿したことがきっかけでした。
私がマニア倶楽部を知ったのは、大学を卒業して司書になってからでした。国立ほどではありませんが、閉架書庫の資料や国内外の雑誌もたくさんある県立の図書館です。
ある日、よく見かける中年の男性が資料を探してほしいと言ってきました。カウンターには私一人でした。何冊かの資料名を言われ、私が検索機で探しました。その中に「雑誌:マニア倶楽部」があったのですが、図書館にはありません。
男性は用が済むと立ち去りましたが、私は気になってインターネットでマニア倶楽部を探したのです。十八禁のアラートが出ましたが、なぜかそのままクリックしていました。もしかしたら私の知りたい何かに繋がっているかも知れない、という予感がしたからです。
予感は的中しました。中学の頃から、囚われのお姫様の話や時代小説の刑罰の話などに妙にドキドキする子供でした。陰惨な話なのに、何とも言えない興奮を覚えて心惹かれるのはなぜなんだろうと思っていたのは、SMという性癖だったのかと理解したのです。
男性に対して苦手意識があり、断り切れず交際を申し込まれても長続きせず、
「どうして別れたいの? 理由を言って」
と言われてもどう説明したらいいか、言葉が見つかりません。相手も困惑し、私もいつも苦しい気持ちになり、自分は欠陥人間なのだと絶望しかけていました。それがMCを読んで、ああ、そういうことだったのかと。私には男性の妻や恋人になりたい気持ちがなかったのだ、と腑に落ちたのです。
私がなりたいものはもっと別の存在、所有者に使役されるためだけに大切にされる、家畜のようなもので、何冊か購入したMCには、そんな人間家畜や性奴隷を所有する方からの投稿がありました。
自分の中でそう自覚したとき、で熱に浮かされたように交際希望のお手紙を書かせて頂きました。結果、私の拙い文章にたくさんの方からお返事が届きました。予想外のことで、嬉しかったのですが、同時にあまりのお返事の多さに怖くもなってしまいました。
本当に私はだめな人間だと思いますが、お返事を頂いた皆様には、ここで改めてお詫びをさせて頂きます。
言い訳になりますが、さまざまな調教プランを考えてくださった方も、Mとして最高の幸せを教えてあげますと保証してくださった方もありました。読んでいて妄想がふくらみ、ドキドキしましたが、私なんかに会ったらガッカリされるだけだ、と尻込みして、結局、誰にもお返事を出せなかったのです。
そんな中、本宮さんのお手紙が心に留まりました。女性のような綺麗な細い字で、内容もあっさりと、「あなたの文章を見てあなたにとても興味を持ちました。よかったらメールか手紙で話をしましょう」というような感じでした。
何故かこの人には無理せずにお話ができそうな気がする、と思ってお返事を出し、何度か文通が続きました。
私が処女で男性の体をまったく理解できていないこと……。
中学ぐらいから漠然とSMに憧れてはいるものの、マゾとしての覚悟などはできていない、妄想ばかりの頭でっかちだということ……。
父親と生き別れになり、さらにその後父親が亡くなって、男性に甘えたり頼ったりできないこと……。
そういうことを書くと、驚くほど心が軽くなるのがわかりました。SM以前に、人として本宮さんを信頼し始めていました。
何通か手紙をやり取りして三ヶ月後、昼間にホテルのラウンジでお会いしました。
この続きは、マニア倶楽部2021年5月号をご覧ください。