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[MC201905]「奉仕の命令をください」と哀願しました。平和な家庭より奴隷の快楽を選んだのです。

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マゾの悦びが忘れられなかった社長夫人の告白 ※DVD収録

告白 なぎさ(PN)

異常性愛の目覚め

 一度奴隷になった女は、二度と真人間に戻ることは出来ないのだと、私は思い知りました。
 十年以上昔、私に奴隷になる悦びを教えてくれたのは、七歳年上のあるS男性でした。
 当時の私は田舎から出てきたばかりの十九歳の小娘です。その頃の私は演劇の世界に身を置いて、早く一人前の役者になろうと頑張っていました。貧しいバイト暮らしを続けながらも青春の全てを演劇に捧げて、充実した毎日を送っていたのです。
 そのS男性は、私のいた劇団で座長をしていた男性です。
 その頃の七歳年上というと、自分より遥かに大人に思えたものです。ちょっと悪そうな雰囲気のある男性で、芝居の稽古の時は恐ろしいほどに厳しいのです。でもお酒に酔って演劇論を語っている時など、とても人間くさい魅力に溢れていて、いつしか私は異性として彼に惹かれていました。ほどなくして、彼とつき合うようになったのです。
 つき合うようになった後も私はそのS男性のことを「座長」と呼んでいました。少し気恥ずかしくもある、私の青春期です。
座長は、私にとっては初めての男性でした。そしてその初めての男性が、SM趣味という特殊な性癖を持っていたのです。

 ひよこが初めて見たものを親だと思い込むように、私は特殊な性を当たり前のことのように受け入れました。ありきたりな言葉で言えば、その頃に私は「調教」されたのだと思います。
 目隠しをされ、首輪を嵌めながらするセックス。体を縄で縛られ苦痛を与えられながら奉仕する歓喜。誰に見られるかもわからない野外で肌をさらす、身をよじりたくなるような快感。
 こんなことのすべてを、私は座長から教え込まれたのです。
 右も左もわからない小娘だった私でも、このような行為が異常だということにだんだんと気づいてきました。このままこの世界から逃れられなくなるのが怖くなり、私は劇団を辞めました。その後は縁があってある実業家の男性と知り合い普通の男女の交際をし、結婚に至りました。それが今の主人です。
 主人の会社の業績は順調で今では多くの従業員を抱えるまでに成長し、私は社長夫人という昔では考えられなかったような立場になったのです。
 夫はノーマルな性癖しか持っていません。それを不満に感じたこともないつもりでした。
 主人との間には娘も生まれ今では小学生になっています。
 経済的にも、家庭的にも、幸福な女の人生を歩んでいるのだろうと、自分でも思っています。
 このまま、自分の人生からはあの変態的な性、マゾの快楽の世界は消えて、まともな人間の生活を送るのだろうと、漠然とそう思っていました。
 しかし運命の悪戯で、私はまたあの世界に……異常な性に溺れる快楽の日々に引き戻されてしまったのです。

運命を感じた再会

 去年の夏を迎える少し前の頃のことです。エアコンの掃除をお願いしようと、便利屋さんに連絡をしました。
 下手な業者を呼ぶより、そんな便利屋さんの方が丁寧な仕事をしてくれると、近所に住む奥さんに教えられたのです。
「どうも、今日はよろしくお願い致します」
 便利屋さんから派遣されてきた二人の男性が訪ねてきました。五十がらみの初老の男性と、もう一人はそれよりは若い四十歳程度の男性です。
 私は息を呑みました。作業服と目深にかぶった帽子で最初はわかりませんでしたが、若い方の男性は、あの私の最初の男性である「座長」だったのです。
 私に首輪セックスの快感を教えた、あの彼だったのです。
 座長と私とは、はっきり目が合いました。お互いの視線が絡むのを感じました。しかし座長は私から視線を外したのです。
 あの、演劇にかけた青春の日々が甦りました。そして同時に変態性癖に身を任せ、快楽に溺れた日々のことも……。
 視線が絡んだだけで私の股間は、はっきりと疼いたのです。
 座長も私だと絶対に気づいたはずでした。だけど私には何も話しかけず、それ以降無視を決め込んだのです。
(どうして……?)
 私は混乱しました。

この続きは、マニア倶楽部2019年5月号をご覧ください。


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